August 23, 2005

土地の値段と家の値段について ちょっと思ったこと

東京から電車で3時間強の海岸に面したところで
終の棲家を建てたい、という依頼を頂いた。

約100坪 土地価格 約1,000万円 

安い!

羨ましい!

私が事務所を置く東京城南地域では
とても考えられない。

この話は前にも何回か書いているかもしれないが
やはり、この辺りはあまりにも土地の値段が高い。

土地面積:20坪 坪単価:200万円 価格:4,000万円

先の海岸沿いでなら、土地建物代金に相当するといってもいい金額。

「それでも、自分の好きな街で暮らしたい。」
そう願うならば、限られた予算の中で如何にいい建物をつくるか。

これはとても大切になってくる。
(これは、いつ、どこでも同じかもしれないが・・・)

2,000万円
大金である。

しかし、ことこれが、建築費となると
なかなか厳しいものがある。

2,000万円あれば絶対に家をつくることはできる。

但し、“ 但し ”が幾つかつく。

建売形式(オール既製品)でつくられる家ならば、当たり前の金額である。
十分、それなりに(見る人によっては)見栄えがするものが出来る。

しかし、私にご依頼頂ける方達は
それがイヤだから、それでは満足できないから、私のところへ来てくれる。

2,000万円で希望通りの家をつくる。

家にあるもの。
玄関扉、風呂、トイレ、台所・・・。

それ以前に
基礎、土台、柱、梁、屋根 といった骨組み部分。

建築費が1,000万円でも3,000万円でも大差はない。

でも、建築費は限られている。

気持ちのいい家とは、使用材料によって決まるものではない。

優先順位をハッキリとする。
厳しい条件だからこそ、設計コンセプトが大事になる。

メリハリをつける。

『小さな土地に予算厳守で、気持ちのいい家をつくる』

絶対に大丈夫だ!
建築家のアイデアをほんの少しでも取り入れれば、
必ずその夢は実現できる。 と思っている。

私たちは、家づくりが上手くいかないと思ったことはない。

なぜなら、成功させることしか考えていないからだ。

狭小ローコスト住宅成功の最大の秘訣
それは、

施主・建築家・工務店・家具ショップ
その家づくりにかかわるもの全員が
同じ方向を目指して協力し合うこと。

だと思う。

teamhappy

Posted by asazuma at August 23, 2005 8:55 AM