August 30, 2005
建築予算でちょっと思ったこと 050830
随分と朝夕の風が秋らしくなってきた。
食べ物もおいしいものがどんどんでてきて
せっかくダイエットに成功したのに
リバウンドに気をつけなくては・・・。
さて、建築の予算についてちょっと思った。
いや、いつも思っていること。
建築予算は誰が決めるものなのか?
施主か? 設計者か? 施工者か?
残念なことに、ほとんどの場合は
金融機関が決める。
手持ちのお金・自己資金で家づくりをできる方は少ない。
多くの方がどこかしらの金融機関に住宅ローンの相談に行く。
年収を聞かれる。
建てようとしている土地の場所を確認する。
近隣相場を調べる。
ローン実施可能金額が決まる。
おや?
どんな建物を建てるかは問題ないのか?
建物の価値は評価には関係ないのか?
どうやら関係がないらしい。
残念でしかたがない。
つくり手としては、あまりに悲しい現実。
私のところへ家づくりの相談に来られる時には
ほとんどの場合が建築予算が決まっている。
「¥〇〇〇〇万円で家ってできますか?」
というご質問が非常に多い。
ここで私がいくら声高に叫んでみても
どうにもならないことかもしれない。
しかし、あえて言う。
「あなたは、¥〇〇〇〇万円の家が欲しいのですか?」
その答えは、ほとんど全員が 「NO!」であるはずだ。
本当は、「これこれこういう家が欲しい」 という希望があるはずだ。
「これこれこういう家を家を建てる場合はいくらかかるのか?」
というのが本来のあるべき姿ではないのか?
こういう家が欲しい! が先、お金は後! とはならないものか?
きっと、ならないのだろう。
“ 予算 ” は家づくりの数ある要望・条件の中に一つに過ぎない。
そう思って取り組んでいるつもりだ。
「予算とプラン、どちらを優先しますか?」という質問をよくさせて頂く。
迷わず、『予算です!』という方。
少し考えて、『予算です』という方。
『両方とも大事』という方もいる。
『もちろん予算は大事だが、それによりプランが詰まらなくなるようにはしたくない!』
と言ってくださる方もいる。
いずれにしても、予算は大事だ。
でも・・・
『ちょっと、ツマラナイなあ。』
と思う、業界唯一 少年の心を持つ建築プロデューサーの戯言である。