September 26, 2005
「風景として建物を残す!」という決断
昨年のエントリー 「築80年 軽井沢の別荘建替え」 のプロジェクトが進んでいる。
彼是、1年になる。
05年4月に設計コンペを行い、現在まで打合せを重ねてきている。
これまで、「壊すのは惜しいけど、痛みがひどすぎる。特に設備は使いものにならない」
との判断で、惜しまれながらも“スクラップ&ビルド”の方向で進んでいた。
今月の初めまでは、誰もがそうすることがBESTだと信じていた。
しかし、いろいろと確認したいことがあり現地調査をいった折、
今回のコンペで選ばれた建築家S氏が広大な庭から建物を眺めること数時間。
「やっぱり、この場所からこの建物をなくすことは、ここを知っている全員にとって、
この上なくショックなことかもしれないなあ」と呟いた。
「最早、この建物は風景の一部としてこの場所になくてはならないものではないか?」
そのことを早速、施主へ伝えたところ、奥様は大賛成。
ご主人もその後現地にて再考し、「よし、その線でもう一度考えてみよう」
ということになりました。
「旧阪急梅田コンコースを残したい・・・」にて現在奮闘されている
m-louisさんの考えにもシンクロするところがあるかもしれない。
使う使わない。
使える使えない。 など関係ない。
名建築か否かも、問題ではない。
ただ、その建物と長い時間をともに過ごして来た人々の記憶として
また、今後もその場所に風景の一部として残す。
壊すことは簡単である。
維持していくことは、手間、時間、お金が掛かる。
それでも「みんなのために」残すことを決断したこの施主に敬意を表する。
朝妻さん、トラックバックありがとうございます。
そしてこのエントリーは読んでて自分のことでも身に染みます。
改築等の場合、旧家の解体前から建築家との取り組みが始まっていれば、建築家はそれを残す方向性を示唆することをもっとしていってもいいと思うんですよね。というか、施主の中には残したいと思いつつ、経済的に無理だと諦めちゃってる人たちというのも結構いるんじゃないかと思います。そういう人たちにこういう工夫をすればこのくらいの予算で済むとか、この部分は諦めるしかないけど、ここだけは残していく考え方もできますよ!なんて言われたら、やっぱりグラッと来ちゃいそうです。
というか、おそらくうちの家族も最終的にお願いした建築家と最初から出会っていたら、そういう提案が出た可能性の方が高いかもな~と思います。
あ、で、書き忘れましたが、そういう事前の段階での建築家と施主をうまく繋げさせられる可能性を持つのってやっぱり建築プロデューサーに多くの可能性が今後求められるのかな?って、、営業じゃないですけど(笑)
Posted by: m-louis at September 26, 2005 3:01 PMm-louisさん
コメントダブル。
ありがとうございます。
また、建築プロデューサーの布教活動にご協力頂きまして重ねて御礼申し上げます。(笑)
梅田の場合は、係わっている人の数、お金、法律、その他・・・。
個人の自宅とは、その役割からして違いますので、なかなか『よし、残そう!!』って訳にもいかないのでしょうね。
でも、諦めずに応援します。
Posted by: asazuma at September 26, 2005 4:03 PM朝妻さん、ウチの古屋のエントリへのTBありがとうございます。
風景って大事ですよね。それがたくさんの人の共有財産だったらなおさらです。
最近はそうした風景に理解を示しているようなふりをして、現代にはあわないだの、ノスタルジーだのといって切り捨てる人が多くて残念です。
残っていていいもの、残しておきたいものってあるはずです。そう思えるものものにはどこかに価値があって、次なる成長の障害になるものとばかりは言ってられないと思います。
新しいものも大事ですが、古いもののうちのいいものはとっておくべきです。
阪急梅田コンコースに絡んでm-louisさんのところでもちょっと書いたのですが、近代のいいものは古代のいいものより簡単に切り捨てられている感があります。残念です。
m-louisさんの運動を私も応援します。
Posted by: garaika at September 26, 2005 10:52 PMどうも!朝妻です。
garaikaさん
コメントどうもです。
また、いきなり古いエントリーへTBしましてすみません。
でも、『家の価値ってなんだ?』って
改めて考えちゃいます。
この軽井沢の家だって
仮に売り物だとしたら、きっと値段はつかないのだろう(失礼なことは承知です)
でも、だからといって『価値がない』
ということではない。
ここを知る多くの人たちにとっては
かけがえのないものなのだから。
残すことになったのですね?色々大変ですが、楽しみにしています。確かにあの場所にふさわしい雰囲気を持っていて、近くに建っているハウスメーカーもどきの変な建物より、ずーっと軽井沢らしい建物です。
今、私は築35年経った建物の改修をしており、まもなく完成、93歳のおばあちゃまが、楽しみにして、避難していた施設から戻ってきます。どきどきです。でも外構は、未完成で、引っ越し後に続けます。ごちゃごちゃしていた雑木をさっぱりと取り去り、オーストラリアレンガを敷き詰めます。
aoさん
いきなりのコメントどうもです。
レンガ、敷いちゃうんですか?
ちょっともったいない。
余ったら、うちにも分けてください。
また、コメントお願いします。
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