November 14, 2005
デザイナーズハウス (建売4棟) でちょっと思ったこと
以前のエントリー
「デザイナーズハウス でちょっと思ったこと」のつづき。
少し前の週末、完成見学会へ行きました。
ビルダー主体の建売住宅、4棟現場でした。
知名度、実力ともに兼ね備えた、4名の建築家の競演(共演?協演?)
私は、その4組の中の一つからご案内のお知らせを頂いて
お邪魔しました。
現地は、まさに「壮観」という感じ。
若い設計者たちの勉強をかねての見学が目立った。
(これはいつでも、どこでもそう)
不動産業者らしき人も、チラホラと。
建物の設計、施工の、是非は控えるとして、
興味深いのは、その売値!
1億4千~6千万円!!
私の正直な感想は「?????」
私も、随分前には『建築家のつくる建売住宅』をまじめに考えたことがあった。
しかし、問題は買い手の意識だと思った。
1億オーバー。
当然、他の何かと比べる。
他の建売、他のマンションと比べる。
判断基準が“得か、損か”になってしまう可能性がある。
まずそれが、イヤだと思った。
そして、私の意識の問題。
『建売住宅』となったとたんに、考え方が完璧に商業ベースになる。
売れるか、売れないか?
売るためには、どうするか?
(成人としては、情けないことだが、どうもこの感覚が欠落している)
更に、最も問題なのが
「住む人が誰だか分からない」ということ。
「誰が住んでもいい家」
それならば、態々、建築家に設計を依頼する必要があるのだろうか?
更に、更にショックなのが
これらを買い手に説明、販売するのは、普通の仲介業者であること。
売り出し広告には所在地、概要、販売価格。
設計者の名前が出ていない。 出さない。
「それならば、やる意味ないじゃん!」って痛感。
今は何よりも、これらの物件が早く売れてくれることを望む。
これに携わった設計者たちのために、である。