April 26, 2007
家の値段 - いつ、誰が決めるの?
よくある風景
営業マン
「ご予算はお幾らくらいをお考えですか?」
施主
「○○○○万円までで」
・・・?
これって、いつ、誰が、どういう理由で決めるのでしょうか?
私のクライアントの多くも
私のところへ来る時には既に“ご予算”が決まっています。
土地も新規に購入し、そこに家をつくろうと
考える方が大半を占めます。
そうすると
土地+建物 をワンセットで住宅ローンを組みます。
ほぼ融資限度額目いっぱいに・・・。
そうです。
その決定の際には、まだどんな家ができるのかは
誰もわかっていません。
土地を購入する際に「参考プラン」が付いてくることはありますが
当然のことながら、私のところへおいでになる施主たちは
そんな家が欲しいわけではありません。
だから、ローンの額(家づくりにかけられる金額)が
決まってしまう段階では、まだどんな家になるのか
ぜ~ぜん、決まっていません。
でも、予算は決まっている。
・・・?
土地の価値の8割くらいまで・・・
その施主の年齢と収入・・・
あれ?家の価値は考えてくれないの?
欲しい土地がみつかる → ローンを申し込む
→ ローンの額が決まる → 土地を購入する
そして
ローンの額―土地の値段=家の値段
あれ?
何のために土地を買うのでしょうか
家をつくるためじゃなかったのでしょうか
なんだかな~
April 18, 2007
反省、反省、更に反省・・・そして感謝
この仕事を始めてから早いもので13年目になります。
今日、はじめて自分から辞退したいと
言ってしまいました。
このまま続けてもその施主の笑顔を見ることができない。
施主に喜んでいただく自信がない。
「申し訳ありませんがこれ以上続けられません」
と言ってしまいました。
しかし、そこで施主に言われました
「お前を信じて、頼りにしてここまできたのに、
最後まで一緒に苦しんでくれ」と。
あ~!
恥ずかしい。
情けない。
私は何をやっているんだ。
私は何を言っているんだ。
恥ずかしい。
情けない。
振り返ってみると
この施主とは対話が極端に少ないことに気づいた。
きっかけはある不動産会社からの紹介だった。
プランから入った。
直接会って話をすることからはじめなかった。
会う前にプランを見てもらった。
そもそもがそれがいつもと違っていました。
いつもはまずじっくりとお話を伺うことからはじめるのに・・・
今回は違った。
はじめてお会いしてから数えると
もう一年以上になります。
その間様々なアクシデントがあり
計画は一時頓挫していました。
それが突如再開しました。
またプランから・・・
いつもと違っっていました。
施主の気持ちがハッキリとわかりませんでした。
恥ずかしい。
情けない。
そんな私を引き止めてくれました。
なんとなくはじめて話をできた感じがした。
ありがたい。
あともう少しでとり返しのつかないことをしてしまうところでした。
建築プロデューサーの看板を下げなければいけないかとも思っていました。
それくらいの覚悟で辞退するつもりでした。
いくら反省してもしきれません。
そして、如何に対話することが大切かを
改めて気づかせたくれた施主に感謝感謝です。
ここ数週間のストレスが一気に晴れました。
本当にありがとうございました。
April 17, 2007
プロポーズ大作戦
昨日からフジテレビ系月9ドラマ
「プロポーズ大作戦」というのが始まったらしい。
うん?そういえば昔、そういう番組あったよな・・・
やすきよ司会で
フィーリングカップル5vs5
愛のキューピット
などがあった。
のっぽのあいつ 太めのあいつ
はずかしがりやの あいつにあいつ
誘ってみようよ ワン・ツー・スリー
気取っていないで ワン・ツー・スリー
いつもは言えない ひとことだけど
今ならあの子に わかってもらえそう
恋のチャンスを 逃がさないで
ラッキーチャンスを 逃がさないで
by キャンディーズ
すごい!
主題歌を覚えていた!
え~と、
昔話は置いておいて話を戻して、ドラマの方。
なんか、また手伝っているらしい。
私が。
毎回ではないのですが、
建築設計がらみのシーンがあるとのことで
お声がかかった。
第5話らしいです。 はい
April 16, 2007
「バチコーン!」 なの?
昨日の打合せは「紙芝居」
設計者
「スミカって、実はあまりいい使われ方をしていないです。
悪党の住処とか。
今回の家はこんな感じ?」
施主
「うん、いいと思います」
私
「?」
(このよく分からない創造の過程を
とても楽しそうに味わっている様子)
となった。
施主
「おー、かっこいい!」
私
「??」
施主
「これでいいです!」
私
「???」
設計者
「この辺がこうなって、ここがこんな感じで、ここはこうかな」
施主
「うん、そんな感じでいいです」
私
「?????」
エッ、これで理解出来ちゃったんですか?
マジですか?
(私を置き去りにする施主・・・、ツワモノだ!
やばい、感心している場合じゃない。)
これが「バチコーン!」ってことですかね。
これって、多くの人が思っている『家』とは
たぶん違うと思います。
いや、絶対に違う。 ・・・ と思います。
たぶん。
April 15, 2007
永く在り続けてくれる家
少し遠方の現場へ行ってきました。
海岸沿いに建つ家です。
強風、塩害、冠水、軟弱地盤・・・
悪条件も多々あります。
しかし、しかし!
それ以上に得られる快感がそこにはあります。
それを求めて、この施主はここに家を建てる決心をしました。
躯体(骨組み)は“PC板”
(プレキャストコンクリート:工場で予め作成した超高強度のコンクリート板)
で出来ています。
こんなに薄くても大丈夫なくらいに強度を持っています。
しかし当然のことながらこれは木造よりもコストがかかります。
だから、今回の一先ずの完成はほぼこのまま。
でも、施主はそれでいいと言ってくれます。
手前にいる小さな松。
一体、何歳なのかは分かりません。
でも、この小さな松が右にある大きな松と同じくらいに育つまで
いや、遥かそれ以上の年月が過ぎたその時でも
この家はきっとここに在り続けてくれるでしょう。
超スケルトン
でもそれでいいと施主は言ってくれます。
完成まであとわずか。
楽しみです。
おまけ
植物の「生きようとする力」
いつもすごいと感心するばかりです。
でも、そうなる前に早く気づけよ!
とも言いたくなります。
他人(松)のことは言えませんが・・・
April 14, 2007
家の値段-「設計料」の適正金額は?
正しくは
設計監理報酬かな?
一般的には工事費の10%といわれています。
(国土交通省では「報酬算定指針」なんてのがありますが
とりあえずここでは無視します)
事務所によっては13%、15%もあります。
また、最近は坪単価を決めているところも
あるようです。
工事費:2000万の場合、200万円
工事費:3000万の場合、300万円
この辺まではなんとなく
「う~む、まあそれくらいはかかるのかな?」
と施主も認めてくれやすい気がします。
・・・が
工事費:5000万の場合、500万円
?????
3000万の時と5000万の時で
設計ってそんなにやることが違うの?
まあ、確かに違うのですが
その辺のところは正直なかなか認められにくい
そんな感じがします。
仮にここまでは何とか認められたとしても
工事費:1億円の場合、1,000万円
これはもう、ほとんどの場合が却下!
相談から完成引渡しまでに
多くの場合が1年以上かかります。
設計料を200万円として
日給 ¥5,479.- 也
500万円の場合は
日給 ¥13,698.- 也
??????
実際には引渡後も定期的に
点検やら何やらやるわけですが
そのあたりはどちらかというと
サービスって感じが強い。 かな
もういい加減に料率っていうのを
やめたほうがいいのかもしれない?
「一律いくら!」
例えば、
基本的には工事費、面積とは関係なく
木造2階建ての場合は、 300万円ポッキリ
木造3階建ての場合は、 400万円ポッキリ
鉄骨造の場合は、 500万円ポッキリ
鉄筋コンクリートの場合は、700万円ポッキリ
とか。
例えばです、例えば。
または、設計まででいくら、監理までやるといくら
見積査定はいくら・・・、その他
とかもありかも。
「建築家と家づくりをしたい」と思い立っても、
その後一歩が踏み出せない理由が
費用の不明瞭なところも要因の一つだとしたら
何とかしていけなければいけない問題です。
(もうずっと以前から言われていることでしょうけど)
この問題を問題だと感じているのは
私のような立場にいる人間だけなのかもしれない。
(たぶん、つづく・・・次回がいつかは不明です)
April 10, 2007
建築家との家づくり with わたし(建築プロデューサー朝妻義征)
あの~今更ですが・・・
念のために、私がお手伝いさせて頂く場合の
建築家との家づくりの流れをお伝えします。
まずは
お話を伺います。
出来れば、たくさんたくさん伺いたいです。
「建築家とつくりたいです!」
ではなくて
「これこれ、こんな暮らしがしたいです」
「これこれ、こんな事をしている時が好きです」
「これこれ、こんな時になんとなく幸せを感じます」
なんてことを聞きたいです。
そのお話を聞きながら、またはその後に
「う~む、あの建築家と合いそうだ」
「あの建築家ならうまい解決案を出してくれそうだ」
「もうこれはあの建築家しかいないだろう!」
なんて “ お告げ ” みたいなモノが
どこかから降って来ます。
(ちょっとスピリチュアル?)
そのために、お話をいっぱいお聞きしたいです。
これからつくり上げていく家であなたが笑っている姿を
わたしに想像させてください。
イメージさせてください。
わたしは
お話の中に出てくるいくつかのキーワードを
汲み上げることを心掛けます。
「こんな家にしたいの」
「こんな暮らしがしたい!」
の、裏にある何かを。
それを見つけるために
それを具現化する建築家を選び出すために
お話を聞かせてください。
というわけで
おそらくは他のプロデュース会社よりは
時間が掛かるかもしれませんので
予めご了承ください。
なにぶんにも
全て私が担当しますので。
April 2, 2007
一番高額な建築プロデュース会社?
(なんとなくネットをブラブラ)
以前にも増して『建築プロデュース』を謳っている企業が
増えているようです。
そのうちの数社をちょっと偵察・・・。
う~む、どこも皆とてもリーズナブルな料金体系だ。
¥0.- なんてのもいくつもある!
どうやら私の会社が一番高額なプロデュース料を
頂いているように見える。
なんでだろう・・・?
おそらく、建築家と家づくりを決意し、
一体、誰に依頼しようかと悩んだ末に
建築プロデュースってのがあるらしいぞと
辿り着いた皆様も
それぞれの会社を比較しているんだろうなぁ~。
それでも!
“私”を選んでくださる方々がいます。
感謝感謝です。
建築プロデューサー朝妻義征は今年度もがんばります!
でも、ご相談はお早めにお願いします。
私のお手伝いの仕方はおそらく他社よりも
時間が掛かると思います。
まずはゆっくりと
家づくりについてお話をお伺いすることから始まります。
“家” についてではなく、“家づくり”についてです。
この違い、なんとなくお分かりいただけるでしょうか?
と、今日はここまで。