December 28, 2008
December 26, 2008
建築家との家づくりを選ぶわけ
「叩き手」と「聞き手」
という実験があるそうです。
叩き手役の人は誰もが知っている曲のリズムを指で刻む。
聞き手役の人はその曲名が何かを当てる。
というものです。
とても簡単な実験ですが
叩き手はもちろんその曲名を知っている。
聞き手は知らない。
叩き手は「なんでわからないんだ!」と苛立ち
聞き手は「もっとわかりやすくやってよ!」と怒る。
聞き手は必死に曲名を当てようとするがわからない。
曲名を知っている叩き手にはその聞き手の気持ちがわからない。
これを 『 知の呪縛 』 というそうだ。
一度あることを知ってしまうと
それを知らなかった時の自分を忘れてしまう。
わからなかった時の不安
わからなかった時の不便
わからなかった時の不幸
は、一度知ってしまうとわからなくなってしまう。
私は建築家との家づくりの楽しさを知っています。
私は建築家との家づくりの素晴らしさを知っています。
私は建築家との家づくりを終えた施主の笑顔を知っています。
でも、そのことを全く知らない方々もたくさんいます。
私は出来る限り一般の方にわかりやすい言葉で
建築家との家づくりについて話しているつもりでいました。
でも、この 『 知の呪縛 』 のことを知り
まだまだ、自分の努力が足りないと反省しました。
建築プロデューサー一筋15年。
いつしか『 呪縛 』に掛かっていたかもしれません。
今年ももうすぐ終わります。
新年からは心を改め、初心にかえって出直します。
これまで以上に本気で
建築家との家づくりの楽しさを伝えて行きたいです。
December 16, 2008
December 11, 2008
「核」を見極める
今読んでいる本に名言を発見しました。
フランスの作家で飛行機乗りだった
アントワーネ・ド・サンテグジュペリは
設計の的確さをこんなふうに定義している。
設計士が完璧さを達成したと確信するのは
それ以上付け加えるものがなくなったときではなく
それ以上取り去るものがなくなったときだ。
アイデアが本質を失わないよう、
どこまで絞り込めるかを考えなくてはならない。
・・・、響きました。
自分の「核」を見失わないようにしようと思いました。
December 8, 2008
江戸川の完成見学会 081206~07
この土・日曜は、江戸川で完成見学会を開催しました。
もう建てるのが決まった方
土地探し中の方
もう建てしまった方などなど
ご来場いただきました皆様
寒い中お越し頂きまして本当にありがとうございました。
お話できてとても嬉しかったです。
で、こんな感じの家が出来ました。
【流麗閑居】 - 静かな美しさを湛える家
(勝手に私が命名)
旧江戸川近く、多くの社寺が点在する古くから人の住む街。
その一角に、お若いご夫婦の家ができました。
外観の形状に際立った派手さはありませんが、
玄関までの十分なアプローチ、柔らかな光が差し込む居間、
思いに耽るためにつくった和室など。
設計の打ち合わせにたっぷりと時間を掛け、
細かいところまで丹精につくり込みました。
静かでしっとりと落ち着いた大人の雰囲気を感じて頂けると思います。
外観 (手前はお稲荷さん)
出来上がってみると
「ああ、やっぱりこのご夫婦のためだけの家だな・・・」
と実感しました。
とても、いい家ができました。
関係者の皆様、ありがとうございました。
設計: nio Architects
施工: culmn